ホームページの作成方法まとめ – ウェブサイト制作の選択肢
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個人事業主や小規模法人向けに、自社のウェブサイトを作成する方法をまとめました。大きく分けると「自力で作る方法(従業員などに任せる場合も含む)」と「制作会社に依頼する方法」があります。
目次
ホームページ作成の選択肢
会社・事務所・店舗などのホームページを作る方法は、下記の5パターンに大別できます。
ウェブサイト制作の選択肢(主な作成方法)
- ゼロから自作する
- オープンソース型のCMSを使って自作する
- ホームページ作成ツールを使って自作する
- 商用CMSを使って自作する
- ホームページ制作会社に委託する
※ CMSとは、おおよそ「Webサイトの作成&編集ソフト」のこと
「とにかくお金をかけたくない!」という事業者には、①~③の作成方法がおすすめです。一方「良いものができるなら多少お金がかかってもいい」という事業者は、④と⑤も選択肢に入ります。
作成方法による違い【比較一覧表】
金銭コスト | デザイン | SEO | セキュリティ | |
---|---|---|---|---|
ゼロから自作 | 低め | 自力でやる | 自力でやる | 自力でやる |
オープンソースCMS | 低め | 多少は自力 | 自力でやる | 自力でやる |
HP作成ツール | 低め | 多少は自力 | 自力でやる | 任せられる |
商用CMS | 高め | 多少は自力 | 自力でやる | 任せられる |
制作会社に委託 | 高め | 任せられる | 任せられる | 任せられる |
制作会社に委託する場合を除けば、それなりの技術や知識がないと効果的なホームページは作れません。特に「SEO」については、検索エンジンのアップデートに伴って対策方法が変わっていくので、根気よく情報収集を続ける必要があります。
- SEOとは?
- 「Search Engine Optimization(検索エンジン最適化)」の略。簡単に言うと、Googleなどの検索結果でウェブサイトが上位表示されるように、デザイン・コーディング・ライティングなどを適切に行うこと。検索経由でネット集客をしたい事業者にとって重要な概念。
ここからは、それぞれの作成方法について、必要なスキルやメリット・デメリットを詳しく解説していきます。
① ゼロから自作する
WEBデザイン | SEO対策 | セキュリティ設定 |
---|---|---|
自力でやる | 自力でやる | 自力でやる |
難易度 | 時間コスト | 金銭コスト |
かなり難しい | かかる | 低め |
ウェブ制作の技術やノウハウがある人なら、CMSを使わずにウェブサイトを作ることも可能です(スクラッチ開発)。短期間で習得できるスキルではないので、ホームページ制作初心者の場合は、選択肢から外しておきましょう。
主なメリット・デメリット(ゼロから自作する場合)
メリット | デメリット |
---|---|
最低限の金銭コストで 拡張性の高いHP作成ができる |
様々なウェブ制作スキルが必須 |
細かなセットアップからデザイン・コーディングまで、全て自力でこなせば、最低限の金銭コスト(ドメインやサーバーの取得費用など)だけでHPを作れます。ただ実際は、ある程度のスキルがある人でも、自分の得意分野以外は専門家に外注するのが一般的です。
たとえ大部分を自力で作成できたとしても、WEBサイトは「作って終わり!」ではありません。開設後の更新や保守・管理にも、時間的なコストがかかり続けることを覚悟しておきましょう。
② オープンソース型CMSを利用する
WEBデザイン | SEO対策 | セキュリティ設定 |
---|---|---|
ある程度は自力でやる | 自力でやる | 自力でやる |
難易度 | 時間コスト | 金銭コスト |
難しめ | かかる | 低め |
いわゆる「オープンソース型」のCMSを使えば、ゼロから自作するよりかは簡単にホームページを作れます。中でも「Wordpress」というサービスが有名です。基本的には、ブラウザ上で無料で使えます(プラグイン等の利用に料金がかかる場合もある)。
- オープンソースとは?
- ソフトウェアの設計図に当たる「ソースコード」が、無償で一般公開されている状態を指す。ソフトのユーザーとしては「無料で使える」「プラグインが豊富」などのメリットがある。
主なメリット・デメリット(オープンソース型CMS)
メリット | デメリット |
---|---|
ゼロから自作するより少しラクに 拡張性の高いHP作成ができる |
ハイクオリティなHPを作るには それなりに勉強が必要 |
オープンソース型CMSを使えば、ゼロから自作するときと同じくらい拡張性の高いウェブサイトを作れます。
ただ、ある程度ウェブ制作の知識を持っていないと、ビジネス用途に耐えうるホームページを制作できません。デザインにこだわったり、SEOで検索上位を狙ったりするなら、常に勉強が必要になります。
オープンソース型CMSの主な例
- WordPress
- Joomla!
- Drupal
③ ホームページ作成ツールを利用する
WEBデザイン | SEO対策 | セキュリティ設定 |
---|---|---|
ある程度は自力でやる | 自力でやる | おまかせできる |
難易度 | 時間コスト | 金銭コスト |
簡単 | あまりかからない | 低め |
「Jimdo」や「ペライチ」など、クラウド型のホームページ作成ツールを使えば、初心者でも簡単にウェブサイトを作れます。いちおう無料でも使えますが、ビジネス利用の場合は月額1,000~2,000円程度の有料プランに加入するのが一般的です。
主なメリット・デメリット(ホームページ作成ツール)
メリット | デメリット |
---|---|
初心者でも簡単に そこそこ見栄えのするHPを作れる |
柔軟なカスタマイズをしづらい |
メリットは、とにかく簡単にHPが作れる点です。たとえば「Wix」では、テンプレートの組み合わせを選ぶだけで、サイト全体のデザインが自動的に完成します。ただ、他社のHPと同じようなデザインになってしまう可能性もあるので注意が必要です。
デメリットは、柔軟なカスタマイズをしづらいことです。作成や管理のインターフェイスが簡易化されているため、たとえば細かなSEOはしづらいです。SEOを意識して作られたウェブサイトと比べると、検索上位に表示されるのは難しいでしょう。
ホームページ作成ツールの主な例
- Wix
- Jimdo
- ペライチ
④ 商用CMSを利用する
WEBデザイン | SEO対策 | セキュリティ設定 |
---|---|---|
ある程度は自力でやる | 自力でやる | おまかせできる |
難易度 | 時間コスト | 金銭コスト |
難しめ | かかる | 高め |
オープンソース型CMSと違って、特定の企業が独自に開発・販売しているCMSを、一般的に「商用CMS」と呼びます。パッケージ型(オンプレミス型)とクラウド型の両方がありますが、いずれも規模の大きな企業サイト向けである場合が多いです。
主なメリット・デメリット(商用CMS)
メリット | デメリット |
---|---|
オープンソース型CMSよりも セキュリティやサポートが充実している |
小規模事業者にとっては コスパが悪くなりがち |
「オープンソース型CMS」も「商用CMS」も、使い方はあまり変わりません。ただ、商用CMSの場合は、開発・販売を行う企業(ベンダー)が適切なセキュリティ対策を施してくれています。また、必要に応じてサポートも受けられます。
商用CMSの導入費用は決して安くありません。ライセンスの購入だけで数十万円かかるソフトもあります。また、年単位のバージョンアップなどにもお金がかかります。基本的には規模が大きいHP向けなので、小規模事業者にはコスパが悪く感じられるでしょう。
商用CMSの主な例
- Movable Type(パッケージ型・クラウド型)
- SiTE MANAGE(パッケージ型)
- RCMS(パッケージ型・クラウド型)
⑤ 制作会社に委託する
WEBデザイン | SEO対策 | セキュリティ設定 |
---|---|---|
おまかせできる | おまかせできる | おまかせできる |
難易度 | 時間コスト | 金銭コスト |
かなり簡単 | かからない | 高め |
※ 委託する制作会社によっては性質が異なる場合もあります
ホームページ制作会社に委託すれば、ほとんど労力をかけずにHPを作成できます。HPの作成だけでなく、その後の保守・管理や更新まで請け負ってくれる制作会社もあります。コストはかかりますが、ウェブマーケティングを強化したいなら一番の近道です。
主なメリット・デメリット(制作会社に外注する場合)
メリット | デメリット |
---|---|
ほとんど労力をかけずに 効果的なHP作成&運用ができる |
金銭コストが高くなりがち |
専門業者を頼るメリットは、単に「かっこいいHPを作ってくれる」というだけではありません。たとえば、SEOに精通した制作会社なら、初心者には難しいコーディングやライティングの技術で、WEB集客の効果も最大化してくれます。
一方、最大のデメリットはやはり金銭コストです。制作料金は会社によってピンキリですが、一般的には安ければ10万円程度、高いと100万円超の制作費用がかかります。料金の目安などを公開していない会社も多いので注意しましょう。
まとめ – おすすめのHP作成方法
ウェブサイトを作る方法は、大きく下記の5パターンに分けられます。このうち、小規模事業者におすすめの選択肢は「オープンソース型CMS」「ホームページ作成ツール」「専門業者への委託」の3つです。
WEBサイト制作の選択肢(主な作成方法)
- ゼロから自作する
- オープンソース型のCMSを使って自作する
- ホームページ作成ツールを使って自作する
- 商用CMSを使って自作する
- ホームページ制作会社に委託する
一概に「この方法がいちばんオススメ!」とは言い切れません。HPを作る目的や、作りたいHPのイメージに合わせて、最適な方法を選びましょう。
オープンソース型CMSがおすすめの人
- ウェブ制作の知識がそこそこある(もしくはこれから勉強する!)
- デザインにこだわりたいけど、お金はかけたくない
- SEOの最新情報を自力でキャッチアップできる
「Wordpress」などのオープンソース型CMSは、言ってみれば「中級者~上級者向けの便利ツール」です。自力でゼロからホームページを作ったことがある人からすると、ラクに感じるでしょう。ただ、初心者がいきなり使いこなせるほど簡単ではありません。
ホームページ作成ツールがおすすめの人
- ウェブ制作の知識がほとんどない
- 他社のHPとデザインがちょっとカブってもOK
- 柔軟なカスタマイズはできなくて大丈夫
「Wix」や「Jimdo」などのHP作成ツールを使えば、初心者でもあっという間にウェブサイトを作れます。ただ、細かなデザインやSEO対策はしづらいので「とりあえずホームページがあればいいや」という方に向いています。
ウェブ制作会社に委託するのがおすすめの人
- ウェブ制作の知識がほとんどない
- 効果的なブランディングにつながるデザインにしたい
- ウェブ集客や認知度UPの施策もプロにおまかせしたい
キチンと「効果のあるホームページ」を作りたいなら、専門業者に委託するのが賢明です。特に、ブランディングやウェブ集客を目的にHPを作る場合は、相応のスキルとノウハウが欠かせません。自作する場合と比べるとお金はかかりますが、そのぶん成果も期待できます。